伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第四十六章 欲深くならないように


その昔、中国には格言があった。
世の中が平和なら、
戦いに役立つはずの駿馬よりも、
農耕用の馬のほうが必要になる。
世の中が不穏であれば、
馬は国境近くで軍馬として必要になる、と。


最も罪深いことは、
欲望をどんどんふくらませていくことだ。
満足することを知らずに、
どんどん欲深くなっていけば、
かならずや災いがおこる。
なにもかも
自分のものにしようとする行為は、
なんとあさましいことか。


満足すること、
充足することは
不変だ。


いつも満足している状態とは、
心に余裕があることだ。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子