伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第七十八章 常識と反するもの


世の中で、水ほど柔らかく弱いものはない。
それでいて、固くて強いものを攻めるには、
水に勝ものはない。
弱いものは強いものに勝ち、
柔らかなものは堅いものに勝つ。
それは、世の中の誰もが知っていることだけれど、
実際にそのようにふるまうことができる人はいない。


どんな国であっても、
汚れた部分を一身に引き受ける人は
建国の主であり、
国家の不運を一身に受ける人は
天下の王である
と、聖人は言う。


しかし、実際には、
都合の悪いことやトラブルを
部下に押し付けたり、
栄光を独り占めするようなトップが多い。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子