伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第七十九章 人の心は天にまかせる


大きな怨みを受けてしまったら、
必ずシコリが残る。
どんなやり方で和解しても、
完璧な和解などありようがない。
怨みを持つ側にとっては
それなりの理由があるのだろうが、
受ける側にとっても言い分がある。
こちらに非がないからといって、
相手を納得させようとは思わないことだ。


それは、お金を貸して、
借用書を持っているようなものだ。
人徳がない人は、
借用書があれば取り立てるばかりだが、
立派な人にとっては
お金を貸したことだけわかっていればよく、
取り立てるためにお金を貸すわけではないと考える。


人の感情は、
コントロールしようとは思っても、
できるものではない。


天はいつも公平に、
善人の見方である。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子