伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第八十一章 大自然のように大きな心を


いつわりない言葉は、
美辞麗句ではない。
美しく飾り立てた言葉は、
信実さに欠ける。


善人は多くを語らず、
雄弁な人物は善人ではない。
知識人といわれる人は、
実はたいした知恵はなく、
博識といわれる人もまた、
広くものごとを知っているわけではない。


自分のスタイルを極めた人は、
自分自身に積み込まない。
なにもかも、
すべて人々のために与えているが、
それでいて、自分自身に蓄積していく。


すべての人々に利益を与え、
害を与えない、
大自然のようにいたい。


すぐれた人は、
大自然の心を持っている。
人々のためを考え、
争うことがない。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子