伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第五十九章 つつましさこそ、力の根源だ


人を雇い、仕事をまっとうするには、
つつましく、節約することが大切だ。
ひたすらつつましくあれば、
早くから方向性が定まる。
方向性が定まったなかで、
身の丈にあったやり方をしていけば、
品格も風格も、それなりのものになっていく。
文化やスタイルができあがれば、
どんな苦難にも
打ち勝つことができる。


なにがあっても押しつぶされないということは、
無限の力を持ったということだ。
その働きが無限なら、
会社であれ、国家であれ、
いつまでも維持することができる。


私たちの住む社会もまた、
無限に、強固なものにするには、
基本はつつましさにある。
どんなことでも、
つつましさを忘れなければ、
末永く、安泰でいられる。


基本をきちんと固め、
つつましくあれば、
永遠に継続する力となる。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子