伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第六十章 小魚を煮るように治める


大きな国を治めようとすることは、
小魚を煮ることに似ている。
やたらつつきまわしては
身がくずれ、味も落ちてしまう。
そんなふうに、なんでもかんでも干渉して、
権力で押さえつけようとしては、
いい国をつくることはできない。
むしろそのまま、そっとしておき、
人々に任せておけばいいのだ。


人々が自然に、
あるがままの暮らしを維持すれば、
鬼も祟(たた)ったりしない。


鬼、つまり、敵が攻めてきたりしなければ、
人々は傷つかない。
人々を傷つける敵がいなければ、
リーダーもまた、
人々を傷つけずにいられる。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子