伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第六十五章 知恵で考えさせず、心をつなぐ


欲のない生き方を
実践させようとした指導者たちは、
人々を聡明にしようとしたのではない。
かえって、愚かにしたのだ。


人々がいらぬ知恵を持つと、
打算や計算を覚え、
統率することが難しくなる。
知識を持った人々の組織は、
失敗を招く。


知恵ではなく、
心で動くような
そんな組織にしよう。
これは、
組織や人事で活かす、
治世の法則である。


知恵や知識を使わず、
心でつながる組織をつくる。
それができたらすばらしい。
これはとても奥が深く、
スピードも速い。
一般常識とはかけ離れたものだが、
人々は心から信じて、従う。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子