伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第六十九章 相手を侮(あなど)るな


戦力になる部下は、
次のように動かすといい。


ライバルが攻めてきたら、
自分たちは主導せずに迎え撃ち、
ほんの少し進展することを考えるより、
思い切って後退してみろ、と。


拠点がないところに陣地を作り、
肘がないのに腕まくりをして、
武器を持たずに身構え、
目に見えない敵を討つ。
これが部下の心構えである。


なにか問題が起きたなら、
それはライバルのことを
侮っているという理由が多い。
相手のことを軽んじて戦えば、
財産や資産など、
自分の大切なものを失うことになる。


おたがいに優劣がつけがたいような状況であれば、
戦うことの空しさや、
相手に対する哀れみの気持ちを
持てるほうが勝ちである。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子