伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第七十五章 長命に頓着しない


暮らしが豊かにならないのは、
為政者が税を多く搾取するからで、
人々は食べることにも事欠いていく。


税によって、人々は貧しくなる。
いい国を作れないのは、
政治家の干渉が強すぎるからで、
干渉しようとするから、
治めることができないのだ。


人々がやる気をなくしてしまうのは、
年長者が、
長生きすることばかりに
執着するからであり、
かえって、
生きることなどどうでもいい
と、考える人が増えるのである。


生きることに執着しない考え方は、
命をたいせつにする
という考え方よりも、
さらに勝っている。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子