伊藤淳子訳「心が安まる老子」

第七十六章 強さより柔らかさ


人間は、
生まれたばかりの頃は柔らかく、か弱いが、
死ぬときには固く、硬直する。


どんなものでも、
最初は草木のように柔らかく脆(もろ)いが、
死ぬときには枯れて、固くなる。


頑固に固執する姿は、
死んでいくことに等しく、
柔軟で弱々しいようすは
生きている証だ。


だから、
強さばかりを誇っているものは、
勝つことはできない。
なぜなら、
固い木は必ず折れるからだ。


強くなろうという考えはやめにして、
弱く、たおやかであることを
一番たいせつに考えよう。


  • 「心が安まる老子」の著者伊藤淳子さんからメールを頂きました

下記に掲載します。
大西様
「心が安まる老子」の翻訳者の伊藤淳子です。ブログでのご紹介、ありがとうございます。
今日(というか、さっき)テレビで、農薬散布によって、子供たちの神経回路の発達異常が起るというよう
なレポートを放映していました。農家のみなさまのご苦労を思うと、勝手に食べるだけの都会人たちの勝手な言い分は心苦しく思う部分もありますが、農業や食は、日本の未来をも担っていると考えますと、やはり有機栽培や、せめて低農薬で作っていただきたいと思うばかりです。
伊藤淳子