中央と地方の格差

一番小さな社会は家族である、その家族が日本から一部の特権階級をのぞいてほとんど無くなってしまった。皆さんの家族とやらを顧みてください、夫婦と子供だけの家族を家族と呼ぶなら多少はあるようにも思いますが、その実体は如何でしょう、我が家でも、にたりよったりです。田舎に住んでいる老夫婦の、あるいはすでに夫婦のどちらかが無くなっているかもしれないが、その悲しい生活のなんと多いことか。それでもまだ数年前までは福祉が現在より格段に手厚くなっていました。
中央が富めば地方が潤う、企業が富めば従業員が潤うと言いくるめられ、気がつくと金を手に入れたのは役人と政治家と資本家(彼らが幸せかどうか知りませんが、少なくとも世界の大富豪は大家族で暮らしています)だけです。偏差値という時間を切り売りしていることにも気がつかず嬉々として霞ヶ関や大企業に身売りしたアホどもは自分の両親達がすむ地方を疲弊させ、地域社会がまわらなくしたのです。才能は地域でのみ使うべきだったのです、外国への頭脳流出は日本を疲弊さすと理解しているなら、地方から中央への流出も同じことではないでしょうか。
金を恵んでやるから甘んじろ、田舎のクズ野郎はそれで分相応ってものだ、お前達は頭が悪い落ちこぼれだからな、ありがたく思え!っていう、人をバカにした温かい心さえ最近のリーダー達には無くなったようです。
人間の幸せって、いったいなんでしょう、子供の頃から回りの親戚を見渡しても両親達は子供の成績を上げることに一心不乱(私の父は別でしたが)で狭い地域社会で、そのことのみに全ての時間を割いていたようです。そんな生活や社会は当時からすでに私の目には異常としか見受けられませんでした。親たちは自分の仕事や境遇を嘆き「こんな仕事はつまらん、お前達は勉強して一流大学へ行き幸せな生活をするんだ」と口をあけたらそればかり、高校へも行けない私は胸が詰まる思いでした・・・でも世の中って、幸せって、そんなものじゃないと思うと。