「元気な種で育てる究極野菜の誕生」連載４４

著者の石井吉彦さんは昨年の創業祭にて講演会をお願いしました、今回は彼の著書を連載でご紹介致します。

- - 引用ココから---

第三章　安全・安心って　なあに？
９、遺伝子組み換えを考える
現在、多くつくられている組み換え食品は、大豆やトウモロコシです。除草剤を撒いても枯れない野菜（除草剤耐性）や、虫達に食べられない野菜（害虫抵抗性）を遺伝子に組み込んで農薬の回数を減らし、農作業の負担を軽くして生産コストを下げることを目的としています。
除草剤耐性を目的とした遺伝子組み換え品種の代表ともいえるのが、A社が開発した除草剤と、それに耐性のある大豆の組み合わせです。
この商品は、必須アミノ酸の一種を合成する酵素の働きを阻害するため、すべての植物が必須アミノ酸をつくれなくなり枯れてしまいます。しかし「耐性大豆」には、細菌から取り出した必須アミノ酸をつくる別の酵素の遺伝子が組み込まれているため、除草剤がかかっても必須アミノ酸がつくられ、枯れずに収穫することができます。
大豆の大規模栽培では、数種の農薬を撒くことが普通だったのが、「耐性大豆」を育てる場合は除草剤だけで、農薬の使用量を減らすことができます。
さらに研究が進み、暑さや高濃度の塩分に耐性をもつ作物をつくることができれば、植物が育たず飢餓に苦しむアフリカやアジアの人々を救うことができるかもしれません。研究者は、砂漠で野菜を育てたり、海水で野菜が育つことができるとしています。また、遺伝子組み換え食品は、食糧危機を救う可能性も秘めているといいます。
国内では、厚生労働省が安全性を審査し、評価指針に適合していると評価したものとして、トウモロコシ、菜種、ジャガイモなどの農作物29品種と、キモシン、αアミラーゼなどの食品添加物6品目があります。
世界的にも、遺伝子組み換えの認可を受けた野菜がすでに生産されています。日本でも、遺伝子組み換えの安全性を訴えるシンポジウムが、各地で開催されようとしています。
また、各企業の協賛を受けて、各都道府県の単位でシンポジウムが行われようとしています。これからの食は、従来の野菜から、人間にとって機能的に操作された野菜へと変わっていく時代となるのでしょうか？

- - 引用ここまで---次回につづく

石井さんは淡々と事実を書き、一切の批判をしていませんが、それだけに一層迫力がありますね。私達がどうしなければならないのか、自分の問題として考えましょう。
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著者は石井吉彦　発行は有限会社ナチュラルシードネットワーク
〒286-0117　千葉県成田市三里塚光ヶ丘1-454　ご注文はファックス0476-40-4006でお願いします。ネットでも購入できます、下記↓で購入して下さい。
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