不耕起栽培で野菜が育つか？実験中、三年経過

今から四十年以上前、農薬や化学肥料を使わないで野菜ができるはずがない、との大いなる誤解が蔓延していた。これは現在において証明されてます、使わなくても野菜はできます、戦前までは使いたくても存在していませんでしたし。だから問題が解決したと思われるのは早合点、問題は無限に繰り返して出現します。有機栽培野菜には硝酸態チッソが慣行農法より多いから危険であるとも言われています。
耕すことによって土の層を破壊し、養分も水分もなくしてから、人間が養分と水を管理し、人間の都合のよい畑にしてしまった。私は耕起栽培は本質的に水耕栽培と変わらないと思ってます。大量の肥料と水を使い野菜を管理しての栽培。だから土の中の微生物や細菌が働いている自然治癒力もありません。当然、大量の肥料と農薬や殺菌剤が必要になってくる、これらはセットで土壌を痛めつけていることになります。
昔も牛や馬を使って田畑を耕していたではないかと仰りたいのですね？　確かにそうです、しかし現代のトラクターによる耕耘と牛馬を使ったり人間が鍬で耕していたこととを同列に述べるわけにはまいりません。トラクターでは耕土を微細に砕いてしまい、まるで土など存在の必要すらない、だから水耕栽培が編み出されたのでしょう。現代の機械農法では土は植物の根が伸びるときの障害物でしか無いという考えもあるようです。だから細かく細かく砕くのでしょう。
農薬や化学肥料を多投した慣行農法と、牛豚鶏糞という産業廃棄物を機械力で強制的に堆肥にして、それを田畑に大量に入れている有機農法とは本質的に同じ物です。だから三十年以上堆肥を施してきた田畑でも慣行農法と同じく作物が採れなくなってきています。土壌が変質して野菜がとれなくなった一番大きな最初の原因はトラクターで田畑を耕したことだと最近思うようになってきました。森を誰も耕さないように田畑も耕さなくても野菜ができるはずです。

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