動物の無菌飼育は可能か？　その２ - ちろりん村の社長日記

連載は「こうべ消費者クラブ」代表前迫（まえさこ）さんの「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ」を了解を得て連載しています。なお、掲載部分は冊子の左側本文のみとし、右側参考資料は省きます。ご興味のある方は「こうべ消費者クラブ　078-903-2567」までお問い合わせください。
掲載ここから前回からの続き
細菌学の教科書では、多くの動物は胎児の時は無菌であると書かれています。出産時の産道や外気に触れたり吸い込むことで、あるいは食物を摂取してゆく過程で、かなり早い時期にさまざまな微生物に寄生されるようです。
また、完全に無菌で飼育する実験動物の寿命は1.5倍程長くなることも書かれています。やっぱりバイ菌にさらされることは健康によくないのでしょうか？
ところが、実際には実験室なら完全に微生物から隔離した飼育も可能ですが、産業としての畜産になると完全無菌飼育はコスト的に不可能です。
この無菌飼育動物では、SPF（無菌）豚などの試みがあります。豚なのに無菌室で帝王切開で取り出し、母豚の産道での汚染を避け、出産後は保育器で育て、一切母豚と接触することはありません。そのうえ、そのように育てられるのは原々種農場の一世代だけで、この世代で交配された二世代目からは普通分娩で、豚舎も微生物汚染には厳しい基準で清潔なものではあるものの、普通に郊外にある畜産豚舎で育てられます。
実はこのSPF豚は「無菌豚」との表現は正しくなく、豚特定の病原（マイコプラズマ肺炎、トキソプラズマ感染症、萎縮性鼻炎、豚赤痢、オーエスキー病（豚ヘルペス）の汚染がない（Specific Pathogen Free＝「特定疾患不在豚）という意味です。
日本SPF豚協会でもE型肝炎などの汚染の可能性が否定できないので、生食は推奨していません。実際、SPF豚も腸内細菌叢を持っています。
掲載ここまで、次回につづきます。
昨年の今頃は、オランダ絹さやの花が咲き、小さなサヤをつけていました。今年は種蒔きが遅かったのと、寒さのせいでしょうか？　花は咲いていません。そうそう、先日苺の花は咲いていました。去年も一昨年も苺の花は咲けども実が生らず、今年は畑から苺の苗を運び出して、全て植木鉢に移植しています。

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