腸内細菌叢と免疫　その２ - ちろりん村の社長日記

連載は「こうべ消費者クラブ」代表前迫（まえさこ）さんの「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ」を了解を得て連載しています。なお、掲載部分は冊子の左側本文のみとし、右側参考資料は省きます。ご興味のある方は「こうべ消費者クラブ　078-903-2567」までお問い合わせください。
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この腸内細菌叢には様々なはたらきをしてくれることも述べました。
（１）特に小腸後部や大腸に至ると基本的にそこに貯まる食物は老廃物・残滓ですから、それらをさらに分解したり、合成したりして人にも有用な栄養素（アミノ酸やビタミン類）などを作ってくれます。
（２）また、豊富な菌類が適材適所に定着して、表皮や腸管粘膜をフィルム状（バイオフイルム）に覆って他の病原菌や化学物質から保護してくれます。
実はこの、（２）以外にも私達を守ってくれるはたらきがあります。鼻や喉の粘膜から侵入するインフルエンザウイルスについては、この間の騒ぎで広く知られるようになったと思いますが、アレルゲンの侵入での気管支喘息、ウルシなどの接触性皮膚炎などなど、私達の身体に侵入する異物を分解・排除する防衛機構が免疫です。この多くは体外から侵入してきますので、免疫組織はこれらの外界との接触面に多く集まっています。中でも腸管には免疫組織の６０％もが集中しているそうです。それだけ私達の身体が取り入れる外界からの物質は腸管からの比率が高いわけですね。
ところが、免疫の働きは基本的に異物を発見し、それを活性酸素などで殺したり分解し、貪食細胞で包み込んで排除する作用です。この免疫が働く場では、炎症が起こったり発熱が起こったりします。これもこの間のインフルエンザ騒ぎで学習できたかと思うのですが、この炎症や発熱の症状だけを押さえてはいけません。免疫反応によるものですから、原因（菌やウイルス）を解決しないで抗炎症解熱剤やタミフルで熱が下がると危険な状態になることが多いわけです。同時にこの免疫が制御できずに暴走しだすと、自己免疫疾患のようにサイトカインストームのような自己攻撃が起こってしまいます。
掲載ここまで、次回に続く。
明日が大晦日です、それにしてもよく雨が降りますね。雨が降ろうが、雹が降ろうが、ちろりん村は例年通り営業致します。ただし、元旦、１月１日だけは勝手ながらお休みさせて頂きますm(_ _)m　年末は、ちろりん村恒例の「餅つき大会」です、是非ご参加ください。餅を食べながら年の暮れを味わいましょう、では、よいお年を。

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