「低温殺菌牛乳のセレウス菌」その４

連載は「こうべ消費者クラブ」代表前迫（まえさこ）さんの「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ」を了解を得て連載しています。なお、掲載部分は冊子の左側本文のみとし、右側参考資料は省きます。ご興味のある方は「こうべ消費者クラブ　078-903-2567」までお問い合わせください。
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人も自然のなかの動物です。このような自然の摂理の中で繁栄してきました。そんな中で、微生物にもいっぱいお世話になってきました。湿潤療法の夏井睦医師などは「単細胞生物（細菌類）で溢れる環境の中に、多細胞生物の人間などは生まれてきたわけで、瞬く間に細菌にまみれ、まとわりつかれるのは避けられないが、そんな環境の中で微生物たちと折り合いをつけて共生するように人間は進化してきた。」という風なことを書かれています。そんな＜共生＞のありかたを忘れて、人間は「消毒」などと称して微生物を＜排除＞することを覚えました。その傾向は近代に入ってどんどん酷くなってきています（夏井先生はパスツール以来といわれます）。微生物を敵視し、同時に不必要なまでに恐れるようになりました。そして、家庭の中にも消毒剤・消臭剤・殺虫剤は溢れています。「きれいきれい」「無臭ーだ」「ウイルスカット」「○○ワクチン」等々。
微生物には有益なモノ（善玉菌）、有害なモノ（病原菌・深い菌＝悪玉菌）、時によって、良くも悪くも働くモノ。そして、なによりも圧倒的多数の、人間にはまだわからないものを含めて、全く毒にも薬にもなっていないようにしか見えない中立的な菌がいます。でも、このような一件役に立っていないような菌でも、その場所に占めているというだけでも病原菌を寄せないという意味で人や動物・植物に貢献しています。それを見境なしに殺し回って、「清潔」とか言っています。なんか、どこかおかしい・・・。
実は生物界にとって、一番危険な生物は、やっぱり人間のようですね。　＜了＞

今日で「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ」の「清潔社会の排除と共生」を終わりますが、今回のシリーズの最後に＜追記＞があります、それを次回に掲載して終わります。そして、次次回から始まるのは「作られたインフルエンザパニック」です。

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