「１、食品詐称・・・ゼンラク事件」その１

連載は「こうべ消費者クラブ」代表前迫（まえさこ）さんの「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ（2010年以前に配布）」を了解を得て連載しています。ご興味のある方は「こうべ消費者クラブ　078-903-2567」までお問い合わせください。
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昨年（2006年）暮れ近くに「鈴蘭台食品公害セミナー」さんでお話しさせて頂いた原稿です。クラブよりも先輩の共同購入会のベテランの会員さんばかりの団体でしたから、クラブの中でもなかなか言いづらいことまで、割に本当のことが話せたかな？
（以下は、その原稿をクラブ内紙で連載したものですが、部分的に連載時点での話題も補追しています。）
雪印事件から始まって、様々な問題が報道されました。良く知られた食品メーカーさん（不二家・赤福餅・吉兆）の名前も次々出てきました。比較的私達消費者が直接耳にしない鶏卵業者（山城養鶏）や食肉加工業者（ミートホープ）さんなんかも出てきました。
偽装の種類としましては、原料に関わるもの。つまり産地偽証なんかは沢山でています。それから賞味期限表示のことね。特に原料表示で、牛肉に豚肉を混ぜるとか、中国では餃子の肉や野菜の変わりに段ボール・・・なんて言うのもありました。そんな事件の中で、ミートホープ社の社長が、後ほど謝罪しましたが、報道の中で「売られている値段から、１００％国産牛肉かどうかって、想像して頂けると判るかとも思うんですよ。」みたいな、偽装には違いないけれど、消費者が要望する価格に合わせてものを作ってる、その結果だ！と言わんばかりの開き直りを示したこともありました。だから後で平謝りに謝るしかなかったのですが・・・でも、これ、まんざら全くの言い訳でもないんですね。本当は問題の本質を語っているのです。
次回につづく。

私（大西光明）の経験では、消費者が低価格を望むのは当然ですが、それを流通業者が先回りして生産者に圧力をかけ、見掛けは今まで通りのものを作らせ中身の品質を落とさせる。ま、生産者に品質を落とせとまでは言わなくても、価格を安くしろと言えば当然、品質を落とさざるをえません。結果、見掛けは同じで品質が落ちたものを販売するわけです。でもこんなことは一消費者では判りようもありません。一概に消費者だけが悪いとも言えないでしょう、情報を正直に公開しない流通業者が悪いことが多いのです。

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