「３、食品流通の圧力と私達消費者」その３

連載は「こうべ消費者クラブ」代表前迫（まえさこ）さんの「そろそろ本当のことを言わなくっちゃシリーズ（2010年以前に配布）」を了解を得て連載しています。ご興味のある方は「こうべ消費者クラブ　078-903-2567」までお問い合わせください。
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ここで私が言いたいことは、大手スーパーなどの資本が食品産業を価格支配していて、その結果様々な偽装事件が起こる。ということでもないんです。何故なら、大手スーパーも寡占化してそれに大型生協も競合している。確かに厳しい競争の中で、出入り業者に無理難題を押し付けてますが、彼等もそれをしないと同業者に太刀打ちできない。そこで安売り合戦ということにもなってるわけです。その安売りの恩恵を受けているのは誰でしょう？　消費者ですよね。つまり価格破壊を喜んでいるのは私達消費者です。ところが、価格破壊の裏には必然としての詐称・詐欺行為が潜んでいる。このことをマスコミに煽られて、「赤福、お前もか！　えっ、船場吉兆も！　許せない。消費者の信頼を裏切って！」って怒ってるだけでいいんでしょうか？　本当に私達は純真無垢、罪も力もない消費者ですか？　ってことなんです。
町の中から小さな販売店が無くなって、大手スーパー・百貨店・生協マーケット、あるいはコンビニと、食品販売のマス化＝寡占化が進んでしまいました。彼等の購買力はすさまじいので食品メーカーや生産者は言われるがまま、って感じになってしまっていますが、彼等も競争しながら＝しのぎを削りながら私達消費者に買ってもらっているわけです。彼等は彼等なりにツボを押さえています。インスタントラーメンならこれくらいの価格なら売れる。これ以上だったら売れない！　その、いわば相場を作ってるのは誰ですか？　私達でしょう。まあ、スーパーどうしの競合が相場を下げますし、すると１円でも安い方に消費者が動く。逃げられそうになったスーパーは更に２円下げる。こういう値下げ競争の漁夫の利をえてるだけだという言い方もできないことはありませんが、消費者の購買動向とスーパーのよく言えば値下げ努力。これはマットポンプ、それこそ卵が先か鶏が先か、なんですが、確かに私達消費者はその構造の上に胡座をかいている。

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